私のブログでランニングに関する記事を楽しみにしてくれている方は、自分なりにランニングやマラソン大会に真剣に向き合おうと考えている方が多いのではないでしょうか?市民ランナーの多くは指導者がおらず、そもそも普段の練習も一人で行っている人が多い事でしょう。そうなると、本来は自己ベストを突破するために日々の練習メニューがアップデートしていかないといけないのに「このくらいやれれば十分だろう」と勝手に自分の限界を作ってしまいがちになります。その結果、自己ベストを更新できず悔しい思いをした経験がある方、ベスト更新を諦めてしまった方も多いのではないでしょうか?
今回は、私がターゲットとしているのが10km,ハーフマラソンであることから学生のトラックレースにも対応する1500mなどの中距離からフルマラソンまで幅広く頑張りたい方におすすめの本を2冊紹介します。自分の限界を突破したい人に非常に参考になる内容です!
書名:自己記録の壁を破る!1にこだわるランニング理論
著者:真名子 圭
発行:池田書店
著者の真名子氏は2019年に全国高校駅伝で仙台育英学園高校を優勝に導き、現在は母校である大東文化大学の陸上競技部男子長距離ブロック監督として着任し、既に箱根駅伝のシード校にも導いています。
この本を押したいポイントはただの練習メニューに特化したものではなく、その内容の半分以上が考え方を記載した自己啓発本的な内容になっていることです。闇雲に走っても結果にはつながらないため、日々の練習をどのように考えていくか、学生はもちろん市民ランナーにも響きやすい文章で伝えてくれています。また、チームの監督としての視点からどのように接していけばいいのかというヒントも書かれているので指導者の立場からも参考になる部分は多いのではないかと思います。練習メニュー的な内容としては、動きづくりのドリルの紹介ではイラスト付きで分かりやすく、多めに紹介されています。1500m~フルマラソンに関しての練習メニューの例も載っていますが、これは最小限といった感じなので数ある例のうちの一つとして参考にしましょう。
2024年に発売したばかりの比較的新しい本ですが、私の場合は読み物として走り込みに気持ちが乗らない時やタイムが伸び悩んだ時などに読み返しています。ランニングやマラソン大会で目標があったはずなのに最近なんだか集中できていない、やる気が出ない…そんな人に読んでもらいたい本です!
書名:基礎からわかる!中長距離走トレーニング 運動生理学に基づく新たなトレーニングがレベルアップをもたらす
著者:櫛部 静二
発行:ベースボールマガジン社
こちらの本は以前書いた記事でも軽く紹介しているので、そちらも読んでみて下さい。
この本はタイトルの通り、中長距離走でレベルアップを図りたい人向けの内容になっています。著者の櫛部静二氏は現在の城西大学駅伝監督ですが、大学准教授(現在は役職違うかも)でもあり、3000m障害で三浦龍司選手が2019年に記録更新するまで、30年間日本記録を保持していたという実績から、実力も折り紙付きの監督です。
著者が運動生理学者でもあるという背景から、この本はエビデンスに基づいた信頼できる情報を与えてくれます。練習メニューで疑問に感じる点があればこの本を読み返せば答えや根拠が見つけられます。初版から10年近く経っていますが、内容は全く廃れておらず定期的に読み返して練習メニューやメニューの考え方を振り返るのに重宝します。難点としては、読みやすい文章にしてくれているとは思いますが、学術的に根拠となる説明がされているため、どうしても文章が長く、読みにくいところがあるという点でしょうか。私も最初からすべてを理解することはできないと感じたため、必要な情報が載っている部分だけ参考にしていました。最近ではVO₂MAX(最大酸素摂取量)について調べたくて、関係する項目を読み返しました。もちろん、知りたかった情報はしっかりと載っていました!
練習メニューについても種目別で何パターンか載っているので参考にしやすく、自分の日々の練習メニューの見直しになります。個人的には、若かりし日の村山紘太選手や大迫傑選手が本気で走っている写真が見れるのも、本気で頑張りたい時のモチベーションを上げる要因となって嬉しいポイントです。「この本を書いた人はこんな選手を育てた人なんだな」と、書かれた内容を信用する理由にもなりますよね。
市民ランナーが客観的に自分の課題を見つめ直すのには限界があると思います。普段から自分なりには頑張っているはずだし、ある程度の満足感や充実感を得てしまっているからです。そういった現状を打破するためには、やはり他者の意見が必要です。今回紹介した本は、陸上長距離の有名な指導者が執筆した本であり、一人で練習している市民ランナーが自分の練習メニューを見直すのに非常に参考になるものです。私も練習メニューで迷った時や気合を入れ直す時など、何度も読んでランニングや大会への向き合い方を見直しています。現状打破するために頑張っているけどあと一歩記録が伸び悩んでいるという方は参考にしてみて下さい!
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