みなさんこんにちは。走るメンズナースほりぽんです。私は大学病院、地域の総合病院(3次救急病院)を経て2年前に現在の精神科病院に転職しました。それまで精神科で勤務したことは無かったし、実のところ精神科病院に転職することも全く考えていませんでした。転職して1年が経過した頃に感じていた精神科のメリット・デメリットは過去の記事を参考にして下さい。
今回は、精神科病院で勤務し始めて2年が経過した現在、私が精神科病院で勤務する上で感じていることを紹介します。今回はメリット・デメリットをまとめて紹介するので、精神科病院に興味がある方や転職を考えている看護師の方はぜひ参考にしてみて下さい。
給料について
私の実感として率直に言うと、総合病院よりは下がるが思っていたよりはもらえるという印象です。
仕事なので給料は高ければ高いほど嬉しいというのが本音ですが、精神科病院に転職した実情としては、基本給も昇給率も総合病院時代と比べて下がっています。なので手取りの給与やボーナスが減るのは当然。残業も減っているので手取りが減るのは仕方ないですね。
しかし一方で、全国的な賃上げの動きに合わせて給料アップの対応をしてくれているのは評価できると感じています。厚生労働省が2024年度診療報酬改定を告示し「ベースアップ評価料」が新設されましたが、算定するかどうかは病院・施設次第となっています。慎重な動きを見せる経営陣が多い中、私の職場では2024年5月の給与分から賃上げが行われたので、比較的速やかな対応をしてくれたと感じています。厳しい経営を余儀なくされている中小病院や施設、訪問看護ステーションなどでは賃上げも慎重だと思うので、その点は現在の職場を選んで良かったと感じています。
離職率
私が事前に確認していた離職率とは大きく情報が乖離していました。
白衣の天使なんて言われていたこともありますが、医療業界は近年では多忙な労働環境や数字として提示されない時間外業務の多さ、労力に見合わない収入の低さなどから人材確保が難しい状況となっています。私の以前の職場でも離職率は病棟内で多い年には50%近かった(!)のを覚えています。
私が2度目の転職を検討し始めた時、転職エージェントを介して交渉を進めていました。直接転職先(現在の職場)に離職率を確認するのは気が引けたためエージェントに確認したところ「ここ数年はウチで紹介した方が辞めたという話は無いです」という答えでした。しかし、この回答が罠だったと知るのはだいぶ後の話。実際に働いてみると、毎月のように看護師や補助者が辞める時期があり、聞いていた話と全く違うと感じました。
反省点としては、時期の問題もあったかもしれませんが、もっと細かく離職者の変動などを確認するか、もしくは相談していた転職エージェントにエージェント会社が関わらない部分での離職者情報も確認してもらうよう依頼をしなければいけなかったと思います。転職初心者では依頼や確認の仕方が不十分になりがちだし、転職エージェントはそういった隙間を縫って依頼者が喜ぶ情報を与えようとしてくる(転職が成立するとエージェント側に報酬が出る)のだと実感しました。
現在の職場を選んだ理由の一つに離職率が極めて低いというものがあったのですが、毎月のように現れる離職希望者や知らなかった過去の離職率に一時期は非常に後悔したのを覚えています。転職が成立してからでは遅いので、離職率を重要視している方は特に注意が必要ですね。
時間外業務
非常に減りました。これについてはメリットしか感じていません。
精神科の特性の他、総合病院のような救急対応が出来る病院ではないため精神科の相談に限られることや、私の勤務する病院が精神科救急医療施設に指定されていない民間の病院であることが理由として挙げられます。なので、精神科病院といっても規模や対応可能な患者層の幅が病院によって異なるとは思いますが、基本的には時間で終わるような業務量になっていますし、年間の勤務数の1/3程度は定時前に完全に帰宅できる状態になっています。
係や委員会の仕事、看護研究などは自分の仕事とか自己研鑽と言って勤務時間外でやる風習のある病院もあるかと思いますが、私の現在の職場は業務時間内で行えています。自宅に持ち帰るような業務もほとんど無く、仕事とプライベートを割り切って生活できるのがとても魅力だと感じます。
今回紹介している内容は私が勤務している精神科病院に限った内容であり、私の考えですので必ずしも皆さんに当てはまる内容ではないかもしれません。ただ、どこにでもある普通の精神科病院の情報としてメリット・デメリットに感じていることを紹介してるので、総合病院から精神科病院に転職した普通の看護師が働いてみてどのように感じているのか、参考にしていただければと思います。
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