
皆さんこんにちは、走るメンズナースほりぽんです。みなさんは転職をしようと考えた時に誰に相談しますか?
私は2度転職をしており、1回目は誰にも相談せず自分で決め、2回目は職場の同僚と転職サイトで相談して現在の職場に転職しました。現在の職場では耐えられないと思うほどの不満は無いため今の働き方で続けていこうと考えていますが、私が転職を決意するまでに相談した相手が正しかったかと言えば疑問が残ります。
看護師の方で転職を考えた際に相談する相手は実はたくさんいるように思います。病院だろうとクリニックだろうと介護施設だろうと、医療関係者以外でも多くの人が訪れる場所だし、客観的に見て「○○病院っていい職場だよね」と噂されているのを聞くこともあるかもしれません。しかし、そういったいわば外部の人の意見を重視して大丈夫なのでしょうか?今回は、私が相談相手として考える相手でおすすめの相談先をを紹介します。
結論として、私がおすすめする相談相手は①看護学生時代の先生②転職をした医療関係の友人③転職サイト等の転職エージェントです。この先であまりおすすめできない相談相手を3つとおすすめの相談相手3つを紹介しますので、転職を検討している方は参考にしていただけると嬉しいです。
家族・親類

あなたの家族は一番親身になって相談に乗ってくれる相手の一人です。最も相談しやすいし、いい加減なアドバイスを受けることも少ないでしょう。しかし、家族の意見は本当に正しいのでしょうか?
いかにも的を射ていると感じることを言ってくれると思うし、本気であなたのことを考えてアドバイスしてくれると思いますが、医療関係者の方で無い限りは看護師としての働き方や医療業界を知らない人からの意見になってしまうことを前提として考えないといけません。
私の場合は「○○病院だったら、いろんな大学病院から応援の医者も呼んでいるようだ。あれだけ大きくてきれいな病院だから間違いない」といった助言をもらったことがあります。確かに、その病院は最先端の医療を提供していたし、超急性期とも言える患者の受け入れをしており(第3次救急医療)看護師としては非常に勉強になりました。しかし、給料に換算されない時間外業務が多かったり、超急性期だからこそ患者家族からのクレームも多く、その都度対応が必要な状態でした。業務内容に不満を持ち辞めてしまう看護師も多く、慢性的に人員不足となっていることもあり定時で業務が終わることはほとんど無く、有休は病棟がある程度落ち着いている時に急に師長から「今日落ち着いてるから午後から半休とって」と言われて消化されてしまう…(まぁ無いよりはマシなんですが)。そういった医療現場の裏の顔を知らない家族の意見は必ずしも当てにしてはいけません。転職してから「時間外業務多いし、給料も思ったよりもらえないし、人間関係も最悪なんだけど!」なんて親や親戚に不満を言ったところでどうにもならないですよね。選ぶのはあなた自身なんですから…。
医療関係以外の友人

医療関係以外の友人となると、看護学生になる以前からの友人や職場以外で知り合った人が多いのではないでしょうか?こんな込み入った相談に乗ってくれる相手ですので気が知れた仲の友人ですよね?相談相手としては話しやすいと思いますが、家族・親類と比べると親身になって相談に乗ってくれる可能性は下がります。医療現場についても詳しくないため「へー、○○病院って大変だねー」程度の他人事になってしまう可能性も高く、有益な情報を得られる可能性も低いでしょう。一方で、業界が全く違う職種の友人であればあらゆる話の内容が新鮮なものになり、話が盛り上がるという意味では職場の愚痴を言う相手としては一番いいかもしれませんね。
同僚・医療関係の知人

同じような医療現場で戦ってきた仲間は、連絡を取り合えば愚痴の言い合いになることも少なくないでしょう。そういった仲間の情報はとても参考になるし、同じ目線で働き方や給料、やりがいについて考えている可能性が高いため非常に共感できます。
注意点としては、又聞きの情報が流れてくることが多いため信憑性に欠けるということ。多くの仲間が医療現場に不満を持っているため、「○○病院は△△病院より給料いいみたいだよ」「□□病院は時間外もほとんど無いみたい」といったような話が聞こえてきます。しかしその多くが裏付けのとれた情報ではありません。なぜ給料がいいのか、なぜ時間外業務が無いのかという理由まで噂で聞こえてくることは少ないです。実は時間外業務が多いために給料が増えているのかもしれないし、雑な業務体系になっているために時間外業務が少なく専門職としての責任感に欠ける風土がある可能性もありますね。噂の出どころとなっている人の仕事に対する姿勢によっても噂のされ方は変わってくると思います。
転職の相談をしたはずが、気の知れた仲であるために愚痴の延長線上で耳障りの良い情報だけ聞かされることになることも多くなります。話しやすいとは思いますが、あくまで一部の限られた意見であることを念頭に置き、別のもっと信頼できる情報を得られる相談先も必ず探しておくべきでしょう。
転職サイト等の転職エージェント

最新かつ具体的な情報を持っており、転職候補先への働きかけもしてくれるため実際に転職をする上では非常に有力な相談先の一つだと思います。給料の相談や離職率の確認など、直接確認するのは難しい内容でも仲介に入ってくれ、転職者の意向になるべく沿う形で話が進むよう尽力してくれます。
注意点としては転職サイトによって取り扱っている求人にばらつきがあるため、どの転職サイトを選ぶかも事前に検討しておく必要があります。中小病院や介護施設などの求人が多かったり、企業などの医療介護現場以外の求人を紹介してもらいやすかったりと、それぞれの強みがあるため最初に相談した時に希望の転職候補の求人取り扱いが少ないようであれば早めに別の転職サイトの利用も検討しましょう。
転職エージェントについては個人的には当たりはずれがあるように感じます。私が利用した転職サイトの1つは、非常に評価の高い転職サイトでしたが、担当になったエージェントの方の対応が雑だったり希望の求人先に対して良い反応を示さず親身に相談に乗ってもらえていないと感じることもあり、あまり信用できないと感じました。また、別の転職エージェントでは嘘ではないけれど不都合な情報はあえて教えてもらえないこともありました。これは、転職が決定した際に求人を出した会社から介入した転職サイト側に報酬が出る仕組みとなっているため、とにかく転職支援をしている会社としては転職が成立しないと会社として利益が出ないためだと思われます。
このように、転職サイトを利用することは必ずしもメリットばかりではありませんが、転職に関する最新の情報とノウハウを持っていることは間違いありません。上手に利用すれば間違いなく有利に転職活動を勧められるでしょう。
転職をした医療関係の友人

声を掛けやすく、転職活動を既に一通り実践していることから、ぜひ優先的に相談したい相手です。前職を退職するところからの流れの実体験を聞くことができ、イメージがつきやすいと思います。転職で失敗したという人であっても、失敗から学ぶことも多いため「事前に○○を聞いておけばよかった」「□□についても考えて転職を決めればよかった」というような情報も確認できるでしょう。
注意点としては、相談した友人が転職活動の際にあまり深く考えずに転職を決めていた場合に浅い情報しか得られない可能性があります。「○○っていう転職サイトに登録して紹介してもらったから△△病院に転職したよ。人間関係もいいらしいし給料もこんなもんかなって感じで、今のところ悪いところは無いよ」なんて言われる場合もあるかもしれませんが、勧められるがままに転職先を決めたというのであればそもそも相談相手は転職エージェントのみでいいですよね。あなた自身が納得して転職先を決めるためにも、できれば相談相手は様々な転職サイトを利用していたり求人先について何度も相談を重ねた慎重な友人の方が、参考になる情報は得られやすいでしょう。
看護学生時代の先生

看護学生時代の先生の多くは看護師を経験しており、様々な経験から教員の道を選んでいます。看護師としての実務を経験した上で、思うことがあって看護学生に指導したり自身が学ぶ(研究する)道を選んで教員となっているわけです。また、特に実習や研究等で関わりのある病院についてはツテを持っており病院側の学生担当者からも働き方や離職率等について生の情報を聞いている可能性もあるため、それらの病院への転職を考えているのであれば最優先で相談したい相手です。転職サイトのエージェントのように転職成立に不利になる情報を教えてくれない(わざとそうしているかは分かりませんが)可能性は低いですし、何よりも教え子の将来のために親身になって転職先を考えてくれる可能性が高いです。みなさんの性格を客観的に考えて、病院以外の働き口を提案してくれる可能性もありますね。専門性という視点と経験に、親密さを併せ持った最高の相談相手とも言えるでしょう。
話しやすい先生であれば卒業後しばらく経った後でも優しく対応してくれると思いますが、毎年何十人と教え子を担当しているため、忘れられてしまったり忙しくて期待するような対応をしてもらえない可能性も少なくありません。相談するのであれば卒後なるべく早いうちの方が記憶に残っているし連絡もしやすいと思います。卒業してからも自分を頼ってくれる教え子となれば喜んで相談に乗ってくれるのではないでしょうか。
注意点としては、先生と言ってもいろんな性格の人がいるということ。まともに取り合ってくれない方も一定数いるかと思いますが、その辺りは看護学生を経験したみなさんなら分かりますよね?先生とはいっても十人十色、学生時代にいい思い出の無い先生にあえて相談しようと思う人はいないと思いますが、ぜひ相談したいと思える先生が思い浮かぶ方は連絡を取ってみましょう!

転職についての相談相手に看護師として、医療職としての知識や経験を持っている人を選ぶのは必須です。話しやすいという理由だけで相談するとその場では良い相談ができたと満足するかもしれませんが転職後に「こんなはずじゃなかった」と後悔してしまうかもしれません。相談相手に誰を選ぶかがいかに大切なことかをよく考えて、信頼できる相談相手に声をかけるようにしましょう。
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