皆さんこんにちは、走るメンズナースほりぽんです。看護師や看護学生の方であれば一度は「最初は精神科(病院)に行かない方がいい」と先輩看護師や師長等の上司、学校の先生に言われたことがあるのではないでしょうか?私は2度の転職を経て3つ目の勤務先に精神科病院を選びました。今回の連載では、私が1年以上精神科病院で働いて新卒看護師が働くのはおすすめできないと感じる理由を5つ紹介しています。既に新卒で精神科(病院)で働き始めている方の考え方を否定する訳ではありませんが、今後の働き方を考える上で参考にしてもらえたらと思います。
③学習による成長を実感しにくい。
私は新卒看護師の時、循環器内科・心臓血管外科・小児外科の混合病棟に配属されました。バイタルサインの異常は判断できないといけませんし、12ECGの実施や心電図の波形の判読なども通常業務です。最初は全く分からず、病棟全体がバタバタしていて先輩に相談するのも気が引けてしまい危険な状態を見逃すなどしてインシデントを積み重ね、落ち込むことも少なくありませんでした。しかし、学んだ分だけ速やかにアセスメントできるようになったり、応援を呼んで対応できるようになるなど、学習を重ねることでの成長を実感できました。
しかし、精神科ではそのような成長が実感しにくいように感じます。疾患の典型的な症状は参考書等に載っていますが、必ずしも典型的な症状が出るとは限りません。統合失調症かと思えばうつ病も併発しており様々な症状が混在していて参考書で学んだ症状以外のものがたくさん見られることもあります。それぞれの性格や社会背景によっても状況が異なっており、自分が勉強したからといって対応できるようになるわけではない場面も少なくありません。そもそも参考書も事例で紹介しているものが多く、「こういった状態が見られることがあります」という程度なのでベースとなる知識を一つの参考書からだけでは得られないようになっています。一方で、それほど勉強していなくてもある程度の対応は出来てしまうので個人的には学習意欲も保ちにくいと感じます。以前は定期的に参考書を購入して新しい治療や薬の知識を身に付けるなどしていましたが、現在はそういった学習もあまりしていません。しなくても現場でどうにかなってしまいますし、言ってしまえば現場での日々の関わりこそ学習になっていると感じます。声かけの仕方などで患者を怒らせてしまったりすることもありますが、そういった失敗の経験を重ねていくことが後々怒らせることなく対応できるようになるなど成長を実感することに繋がっています。
もちろん、日々参考書や事例からプライベートな時間を使って学習をしている人もいるかと思いますが、そういった勉強はそれほどしなくてもどうにかなってしまっている、というのが私が働く環境における実際のところですね。
看護師の方はこちらもおすすめなので読んでみて下さいね。
コメント