「対応が難しい精神疾患1」の対策検討

看護

対応が難しい精神疾患1についてはこちらを確認して下さい。今回はこの事例を踏まえてより良い対策は何なのか検討したいと思います🤓

患者の状態

双極性障害 躁状態(急性期)

気分高揚、活動性亢進、多弁、易怒性、疲れにくい・不眠の状態

統合失調症 急性期

陽性症状(興奮、被害妄想、まとまりのない思考)、

認知機能障害(判断力の低下?)がある状態

気分高揚や多弁さが目立ち、容易に興奮する状態であった。判断力が低下していた可能性があり、看護師が正論を述べても受け入れられる状態ではなかった。また、統合失調症による男性に対する被害妄想も強く、対応した看護師が男性であったことも興奮や易怒性を強めてしまった原因の可能性がある。

考えうる対策の検討

・患者の状態として、躁状態と統合失調症の陽性症状が同時に出現している状態であったことが考えられる。まずはそれぞれの疾患におけるケアのポイントを踏まえた対応をすべきであった。

・自分の受け持ち患者ではなく、詳細な現状やその時点でのチーム内での対応方法について分からない状態であったため、最低限の対応は既にしているのだから余計なことは言わずに受け持ちNsの休憩が明けるまで待ってもらえば良かった。それにより、少なくとも患者から咎められたのは「受け持ちNsが休憩中の対応の申し送りがされていなかった」という点だけになった可能性がある。

急性期の躁状態であり、少しでも正論で意見してしまったのがそもそもの間違い!急性期はできるだけ刺激を避け休息を促す必要がある。看護師の関わりも刺激になる為、指摘や議論に類する返答で余計にストレスをかける言動はすべきではなかった。

・以前の入院中に男性からレイプされたという被害妄想があり、私(男性Ns)が対応し始めた時点でストレスをかけていた可能性がある。夜間の休憩時間と重なっていたこともあり対応方法は難しい部分もあるが、自分が妄想の対象の一人であることも加味した対応が必要であった。

以上が今回の事例に対して私が考える対策です。精神疾患は教科書通りにすっきりと考えられる事例は本当に少ないです。今回も、2つの疾患の症状が同時に見られており、どういった対応が良いのか迷うものでした。今となっては、よくよく考えてみれば男性である私が対応した時点で何かしらのクレームは言われ続けていたのかもしれないと思います。精神科の経験に乏しいほりぽんとしては、強く患者に罵倒されたことで落ち込んでしまいました。しかし、それは急性期の精神疾患と向き合う上では避けられない出来事の1つであり、こういった患者の反応はあって当たり前だということを学ぶ機会になりました。精神疾患の症状は100人いれば100通り見られるため、一人ひとりにしっかり向き合って対応策を検討する必要があります。答えのない対策を考え続けるという難しさはありますが、同時におもしろさも感じるところです。

精神疾患と向き合う看護師や医療・介護従事者の方も似たような経験はおありでしょうか?今回の困難事例についての考察が、みなさんが対応する上での参考になれば嬉しいです。もっと良い対策があるよ!という方はお問い合わせからお知らせくださいね。

参考文献:

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